全国通訳案内士試験のプレゼン問題は試験全体の受験生の印象を決める非常に重要なパートです。できれば、スマートにプレゼンを終え、合格につなげたいものですよね。
本記事では、その重要なプレゼン問題において、過去5年間でどのようなテーマのトピックが出題されているのかをまとめました。重点的に学習をしておくべきポイントも絞れますので、要チェックです!
出題されるトピックは非常に多岐にわたる!
一部の人が誤解されている危険の一つに「トピックの幅」が挙げられます。「ガイドの試験というのなら、プレゼンするものも観光地とかでは?」と予想されている方も少なくないかもしれませんね。
従来のプレゼン問題では、3枚のトピックのカードが渡され、そのうちプレゼンするトピックを30秒で選びます。
以下の3枚は、2017年にTrue Japan Schoolスタッフが実際に口述試験を受験したときに渡された3枚です。
…どうでしょう?今年初めて受験される方にとってはなかなか衝撃ではないでしょうか?当時の私は、「交番で2分のプレゼンなんて、日本語でもできない…」と心の中で愚痴をこぼしていたような記憶があります。(皆さんは30秒はもっと有効に使いましょうね)
全国の観光地を丸暗記するだけでは切り抜けられないこともままあるのが、口述試験のプレゼン問題なのです。
ある程度の傾向はある!勉強の参考にどうぞ
それでは、「そんな膨大なトピック、どこから手を付ければいいんだ!」ということですが、ある程度の傾向はあります。優先的に手を付けておいたほうが良いカテゴリはずばり、
- ジェネラルトピック・ポップカルチャー
- 食と伝統文化
- 地名・固有名詞
以上の3つです。根拠はこちらのグラフ。
こちらのグラフは過去5年間に出題された180種類に登るトピックを6つのカテゴリに分類し、割合を算出したものです。「ポップカルチャー」や「ジェネラルトピック」、「食と伝統文化」が比較的、多く出題されていますね。それぞれについて少し説明を致しましょう。
ポップカルチャー・ジェネラルトピック
過去には「日本のアイドル」や「コミックマーケット」などが問われています。「OTAKU」という英語が通じる現在、ガイドにとってもこれらの知識を身に着けておくことは、もはや必須と言えますね。
ジェネラルトピックは、「民泊」や「シェアリングエコノミー」、「いじめ問題」など政治・経済に関わるトピックです。今年もオリンピックや将棋など、ターゲットになりそうな話題が沢山ありますよね!そのあたりをしっかり押さえておきたいものです。
食と伝統文化
「盆栽」や「大相撲」など、伝統文化に関しては比較的、ひねくれた問題は出ていない印象です。問題は食ですが、いわゆる伝統的な「精進料理」や「懐石料理」だけにとどまらず、「居酒屋」や「ジンギスカン」「おばんざい料理」などが過去に出題されました。郷土料理や現代の食文化にも目を通しておく必要があります。
観光地・固有名詞
こちらは言わずもがな、上の2つと並行して覚えていくのが望ましいでしょう。ただ、過去の出題を振り返ると「草津温泉の特徴と行き方」や、「金沢の名産品」など少し突っ込んだ形のトピックとして出てくることがよくあるので、深く学習をしていきましょう。
本当に必要とされるのは知識よりも…
ただ、これだけ過去問を研究して、ある程度の傾向を把握できても、もしかしたら試験本番は自分の勉強しなかったトピックがでるかもしれません。今年の1次試験で歴史科目がいきなり難化したときのように、予想もしない傾向の変化があることも考えられます。
皆さんに残る3カ月でつけて頂きたいのは、「本番の状況に柔軟に対応できるプレゼン能力」です。構成のパターンやトピックのすり替えなど、全国通訳案内士試験の2次試験を乗り越えるためのテクニックは数々あります。日本文化の知識と共に、これらのテクニックをご自身なりに磨かれることが大切ですよ!
コメントをお書きください