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通訳案内士試験に合格する人としない人の圧倒的な違いを発見!

合格した人は何が違ったのか!?

2018年度の2次試験は傾向が大幅に変わり、多くの受験生が苦戦を強いられましたね。

 

True Japan Schoolでは去る3月2日に、捲土重来を期すの会を開催し、2018年の2次試験で涙を呑んだ方と、見事合格された方の両方から体験談を伺いました。

その中から見えてきた、9.8%の合格率を生き延びた人とそうでなかった人の圧倒的な違い。今回のブログでは、その圧倒的違いについて考察します。


2018年12月9日、あの時何が起こったのか…

2018年度、2次試験は新形式に…

2018年度の試験は、法改正に伴う大幅な試験ガイドラインの変更により、1次試験・2次試験共に試験の傾向が大きく変化した年でした。ざっくり言うと変更のポイントは以下の4点です。

  •  TOEIC免除の対象スコアが900点に引き上げられた!
  •  1次試験の邦文科目に「通訳案内の実務」が追加された!
  •  邦文科目の「一般常識」の試験時間と配点が変更になった!
  •  2次試験に新形式が導入され、評価基準も変更になった!

受験生が特に苦労したのは、上記の4つ目のポイントですね。2次試験への新形式の導入です。通訳問題の部分に「全国通訳案内士として求められる対応に関する質疑」が追加されました。これにやられた受験生がほとんどだったのではないでしょうか??実際に出題された問題を見ながら考えてみましょう。

【再現】通訳質疑問題で配布された用紙

以下は、True Japan School受講生による2次試験受験レポートを元に再現した、試験室で配布された問題用紙です。

2018年の2次試験では、通訳問題終了後にA4サイズの紙が配布され、受験生はその「シチュエーション」と「補足情報」を読み取って問題に答える必要がありました。

※クリックで拡大します


合格者と不合格者の回答を比較

不合格者のコメントで多かったものと、今回3度目の挑戦にして念願の合格を手に入れたTrue Japan School受講生、Sさんのコメントを比較してみました。すると、合否を分けた圧倒的な違いが見えてきました。

両者の違いを1つずつ比較していきましょう。

まず用紙を受け取った時の両者の反応を比較

合格したSさんの場合

 「金閣寺を楽しみにしてきた観光客」

という部分を読んで、

お客様の期待に応えたい!」という気持ちになった

不合格だった人の場合

 

突然紙を渡されて頭が真っ白になった…

 


両者が用紙から読み取ったものを比較

合格したSさんの場合
  • お客様に必要なエッセンスのみを読み取ろう
  • お客様は何を知りたくて、何を求めているのかを読み取ろう

 ≪Sさんが読み取った内容≫

 ★ お客様はお寺が好きだけど今日は見られない 

 ★ 1時間程度滞在できる予定

 ★ ツアー後は京都駅周辺に戻る

不合格だった人の場合

 

  • 情報が紙にたくさん書いてあって、読み終わらないうちに発表するよう促された
  • まさか紙を渡されるなんて聞いてない
  • こんなに大量の文を読まされるなんてヒドい

 

 


両者の回答を比較

合格したSさんの場合
  • まず、楽しみにしていた金閣寺を見られくて、お客様はさぞ落胆しているだろうと思い「本当に残念ですね。」と共感を示した

  • 次に、二つの代替案をご説明してお客様にご希望を伺い、選んで頂いた

① 金閣寺の近くにあり、石庭が有名な龍安寺
② 京都駅の近くにあり、五重塔が有名な東寺
不合格だった人の場合

 

  • 今回は金閣寺を見れないことを説明して、理解を求めた

  • 別の素晴らしいお寺、龍安寺に連れて行くと伝えた

 

 


両者の比較から見えてきたこと

さて、ここまで両者の反応や回答を比較してきましたが、皆さんは両者の圧倒的な違いに気付きましたか?それは…

 コミュニケーションの有無

不合格だった方は、お客様のご意見を聞くことなく一方的に自分の判断で話をしていました。

 

一方、今年3度目の挑戦だったSさんはこう試験を振り返っていました。

受講生レビュー2
今年は、徹底的に
「お友達にご案内するならどう伝えるかな??」という視点で
試験官とコミュニケーションをしようと心がけました

そして、Sさんは具体的に以下のことを行っていました。

  •  お客様目線で物事を見ようと心がけた
  •  終始一貫してお客様の気持ちに寄り添い、そういう言葉をかけた
  •  提案をする際は、教科書的な内容でなく観光目線を心がけた

用紙の読み取り方に見る、両者の違い

疑問
≪不合格だった方の場合≫
とにかく全ての情報を読み取ろうとするあまり焦ってパニックになり
結局大切な情報を何一つ読み取る事ができませんでした。
受講生レビュー2
≪合格したSさんの場合≫
お客様に必要な部分だけ、つまり概要を読み取るように心がけていました。

代替案の提案方法に見る、両者の違い

疑問
≪不合格だった方の場合≫
一方的に「別の素晴らしいお寺に行きましょう!」と言うだけでした。
受講生レビュー2
≪合格したSさんの場合≫
★複数の選択肢を示し、
★ さらにその選択肢の魅力を簡単にご紹介した後、
★ 最終的にお客様に選んで頂きました。

 この「お客様に選んで頂く」ということが、実際のガイディングでもとても重要で、「自分で選んだ」事がお客様の満足度を飛躍的に向上させるポイントになるのです。

 

両者の回答と結果から見える「ホスピタリティ」とは

2018年の2次試験から、評価項目に「ホスピタリティ」という項目が追加されましたが、皆さんはホスピタリティについて考えた事はありますか?

受講生レビュー2
「ホスピタリティ」とは
相手が何を欲するのかに耳を傾け、それを実現するために一緒に考える姿勢

 なのではないでしょうか。 一様に、これが出来ている方が今年の試験に合格しているように思えます。

プロフェッショナルに見る「ホスピタリティ」

2015年放送のNHKの番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」で取り上げられた、元グランドハイアット東京のコンシェルジュ阿部佳さんはこう言っています。

シルエット

言葉の向こうの ”心” を読む

表に出てくる言葉だけでは、お客様の本当の望みをキャッチすることはできません。

 

お客様とのコミュニケーションを通して、お客様の心の内を徹底的に読み取り、

時に代案を提示することで、お客様を期待以上の満足へと導く

 

これができた人が今年の試験に合格しているようです。そして、この能力は当然ガイドさんにも求められる能力です。という事は、この全国通訳案内士試験の2次試験、相当まともな試験になっているということです!

「おススメの観光スポットは?」と聞かれたら…

ちなみに皆さん、お客様から「おススメの東京の観光スポットは?」と聞かれたら何と答えますか?

 

浅草?

東京スカイツリー?

皇居?

六本木?

 

 阿部さんはまず、お客様にこうお伺いするそうです。

シルエット

今日はどんな事をしたい気分ですか?

こちらから一方的に一般的な観光地をご案内するのではなく、お客様のその日の気分やご希望をお伺いすることで、そのお客様にとって最高の「おススメの東京の観光スポット」をご案内するのです。

 

この阿部さんの対応には、試験に合格するヒントが詰まっています。

 

またこの対応を常に心がけている人が、ガイドとしても成功を収める事ができるのではないでしょうか。

2次試験に合格するために、すべきこと

ではこの試験にこれから合格するためには、どういう対策が有効なのでしょうか。

まず対策をするにあたっては以下の2種類が考えられます。

  •  自らの日々の心がけによって向上できる事
  •  技術を学ぶことで向上できる事

① 日々の心がけによって向上できる事

自らの日々の心がけによって向上させられる部分には、以下が考えられます。

  • 人の話をよく聞いて、相手の気持ちを慮るという事にもう一度注目しましょう。
  • 自分が話す時も相手の表情に注意しましょう。

    いつも一方的に自分の話したい事ばかり話していませんか?

    相手が自分の話しに興味を持っているか、自分の話しを楽しんでくれているかしっかり感じ取りましょう。
  • 日本語力を鍛えましょう。

    試験では日本語のメモを渡されます。

    そのメモの概要を短時間で把握し、臨機応変に柔軟に対応するには高い日本語能力が必要です。

    日本語の新聞の社説をサマライズしてみたり、小説を読んで登場人物の気持ちに思いを馳せたりして日本語力を鍛えましょう。

② 技術を学ぶことで向上できる事

技術的な部分の向上については、True Japan Schoolにお任せください!皆さんの2次試験対応力を飛躍的に向上させる講座4種類を、2019年5月から開講予定です。

  1. 通訳技術の向上 ~2次通訳演習(定員:16名)~
     5月以降、6回の予定でガイド受験通訳の講座を開講予定です。

     ここで、メモリーレッスンをして概要把握能力を付けたり、メモ取りや日英通訳の基礎技術を習得します。

     (無料体験受講 不可 / 通学受講のみ / オンライン受講無し)

  2. 通訳質疑問題への対応 ~2次実務質疑演習(定員:16名)~
     6月以降、6回の予定で通訳質疑の対応について、考え方から学ぶワークショップを開講予定です。
     日本語で考えディスカッションし、解決策を導きます。現役の売れっ子通訳案内士が講師を務め、問題解決の
     方向性やガイドとしての考え方についてもきっちり指導します。

     (無料体験受講 不可 / 通学受講のみ / オンライン受講無し)

  3. プレゼンテーション問題への対応 ~2次インプット座学(定員制限なし)~
     6回の講座で、合格するプレゼンテーションのストラクチャーからきっちり丁寧に学びます。

     自分の持っている知識を以下に応用、活用しながら、お客様(試験官)を飽きさせないプレゼンの作り方を学
     びます。

     (無料体験受講 歓迎 / 通学受講・オンライン受講共にあり)

  4. アウトプットを出来るようになるために ~2次アウトプット演習(定員:16名)~
     5回の演習で、与えられたテーマに素早く反応し、何でも良いから口から出す!という事を体で学びます。

     288とは6回の講座で扱うテーマ数。プレゼン対策講座でコンテンツについて予習をした後に、本演習に参加
     するとより効果的。毎回の演習後には、試験で使える便利なフレーズ集をお配りします。

     (無料体験受講 不可 / 通学受講のみ / オンライン受講無し)

合格のために、今やれることを本当に全てやっていますか?

資格取得のためのお勉強のゴールはどこでしょうか?それは、「合格」ただ一つです。合格に向けて毎日、今できる事を全てやりましょう!

 

毎日止まらずに一歩ずつ歩みを進めて行ったその先には…昨日の自分よりも、今日の自分よりも、明日の自分よりも、合格に近付いた自分の姿があるはずです。